ベトナムにおける書籍偽造の問題は深刻である。コピーやスキャンによって露骨に偽造された偽造書籍がオンライン上に溢れている。オリジナルより安価で手に入るとなれば、海賊版を選ぶ消費者も少なくない。ベトナムにおいて、書籍は「公共の」資産であるという考えが根強く残っているため、消費者は違法コピーである偽造書籍を違和感なく受け入れている。
偽造書籍として最も危険だと考えられているのは、当局からの許可を全く得ずに出版されたもの又は当局によって登録及び承認された内容とは無関係の内容のものである。これらは慎重な推敲及び編集の過程を経ておらず、書籍の品質が保証されていない。よって、誤解を招く情報を掲載するかもしれず、読者の知識や考えに影響を及ぼす可能性がある。
また、印刷会社によって追加コピーされたものも大量に出回っている。勿論違法だが、オリジナルのおよそ半額で販売できるので需要も多く、この手の偽造書籍を販売する印刷会社が後を絶たない。これは知的財産権を侵害するだけでなく、出版社や作家が時間とリソースを使って上質な作品を生み出すことを妨げ、出版社の収益や利益に大きな影響を与えるだろう。ひいては出版業界全体を損なう可能性もある。
現在、偽造書籍の出版又は販売に関与した者は行政罰金のみで処罰されており、その金額は偽造書籍から得られる利益と比較してあまりにも低額である。罰金を支払ってもなお多額の利益が残るとなれば抑止力としては全くもって不十分である。
これらの行為は犯罪として処理されるべきであり、責任を問われた企業にはライセンスの取消など、厳しい処罰がなされるべきだ。また、偽造書籍の製造、販売、保管は偽造行為と同等の行為とみなされなければならない。情報保護機関は適切な措置を講じるため、問題のあるWebサイトを徹底的に監視及び調査する必要があり、裁判所はより適切な判決を下すようにせねばならない。また、報道機関は偽造品や偽造書籍に対する国民の意識を高めるように努めなければならないだろう。
(Viet Nam News 2019年7月1日付記事参照)