2019年2月18日、ホーチミン裁判所は、子供向け漫画の4人の登場人物に対する知的財産権をその作者のみに認めるという画期的な判決を下し、12年間注目されてきた訴訟を終結させた。
訴訟は、ベトナムの子どもたちを魅了してきた「Than Dong Dat Viet」シリーズの4人の登場人物に対する作者Le Linh氏の権利を争点としてきた。
2002年に初めて出版された同漫画は、ベトナムで最も長く続いている漫画シリーズと考えられており、判決当時は226巻まで出版されていた。
2007年4月、漫画家Le Linh氏が「Than Dong Dat Viet」の共同制作者Phan Thi氏に対する訴訟を起こし、自身が漫画の登場人物の唯一の創作者として認められるよう求めた。また、2005年以降に共同制作関係を解消した後も、Phan Thi My Hanh氏が別の漫画家に登場人物を描かせコミックを新たに出版し、知的財産権を侵害したとして非難した。
Phan Thi My Hanh氏は自分の頭の中で既に視覚化及び概念化した登場人物をLe Linh氏との共同作業内で具体化しただけだと主張した。
しかし、裁判所はこの訴訟について、Le Linh氏が漫画の登場人物の唯一の創作者であり、Phan Thi My Hanh氏は共同創作者にすぎず、Le Linh氏の同意なしにキャラクターを描いたり修正したりすることで同氏の権利を侵害したとの判決を下した。
判決によると、Phan Thi My Hanh氏が役員を務める出版社はLe Linh氏によって作成された登場人物を使用した新しい作品の制作を中止し、訴訟に関連するLe Linh氏の弁護士費用を支払い、新聞で公式の謝罪をすることを命じられた。
(Tuoi Tre news 2019年2月19日付記事参照)